クラウドリースから、「短期特別キャンペーンローンファンド【第2弾】1号」のクラウドファンディングが公開されています。
本クラウドファンディングの概要
同社のホームページから確認した、本ファンドの概要としては、下記の通りです。
なお、案件1、及び案件2のうち、資金の大半を融資する「案件1」のほうに関してのみ、下記、詳説をさせて頂きます。
本クラウドファンディングの詳細情報ページのURL
こちらです。
↓
https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=3034
本クラウドファンディングのスキーム図
引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=3034
資金の借り手
クラウドリースにとっての直接的な債務者は、事業者Mです。
ただし、事業者Mはクラウドリースの関連会社である旨が明記されていますから、本事業の実質的な債務者としては、最終債務者たる事業者MCである、と読むのが素直です。
貸付資金の総額
本ファンドからの貸付は2,000万円です。
ただし、複数号のファンドを経由し、総額では1億円を融資する計画である、とのこと。
借り手の資金使途
事業者Mは、クラウドリースからの融資金を原資に、事業者MCへの融資を行います。
事業者MCは、事業者Mからの融資金を、リサイクル事業の仕入れ資金及び運転資金に充てる、とのこと。
貸付・運用の期間
1カ月の貸付・運用となります。
設定担保
不動産、及び鉄スクラップ在庫に関し、担保権が設定されます。
返済原資
事業者MCから事業者Mへの返済の原資については、特段の明記が見当たりませんでした。
事業者Mからクラウドリースへの返済原資は、事業者Mが事業者MCから受け取る返済金となります。
本クラウドファンディングの期待利回り
年率12パーセント、とのこと。
本クラウドファンディングの検証ポイント
私が考える、本ファンドのポイントは、下記の通りです。
なお、いずれも、私の個人的な見解です。
実際の投資是非の判断においては、必ず、各投資家様それぞれ、皆様ご自身において、ご検討・ご判断を為さって頂きますよう、お願い致します。
本クラウドファンディングのおすすめポイント
単純な年率想定利回りは、12パーセント、とのことで、極めて高利と言えます。
貸付期間も1カ月と極めて短期ですので、時間リスクを負わずに済む、という点は、好感できます。
本クラウドファンディングの失敗リスク・危険性について
いくつかの点には留意を要するでしょう。
根抵当権の極度額の記載無。
引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=3034
↑
上記の通り記載されておりますので、不動産に対し設定されるのは、抵当権ではなく、根抵当権であるものと思われますが、根抵当権の極度額が記載されておりません。
担保物となる不動産の評価額算定基準が曖昧。
鑑定評価額は1億6,100万円とのことですが、評価手法(例:収益還元法や、周辺類似物件の取引事例参考、等)が明記されておりません。
かつ、評価に携わった関係者について記載がないため、
- 公平な視点の第三者は、評価算定プロセスにきちんと関与したのか。
- 不動産鑑定士等、不動産評価のプロフェショナルは、評価算定プロセスに関与したのか。
といった情報が判然としません。
鉄スクラップ在庫については、トン数の明記無。
引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=3034
↑
時価余力8,690万円分の鉄スクラップ、とのことですが、トン数が明記されていないため、時価の算出が適正かどうか、判然としません。
なお、鉄スクラップの1トンあたりの料金相場については、
引用元:https://www.japanmetal.com/memberwel/marketprice/soba_h2
↑
株式会社産業新聞社のWEBメディアなど、様々な媒体において、情報収集をすることが可能です。
しかし、いずれの情報ソースにおいても、収集できる情報は、あくまでも、トンあたりの代金、ですので、その肝心の「トン数」の表記が無い以上、本事業において担保権が設定される鉄スクラップ在庫が、真に、8,690万円もの価値を持ちうるのかどうか、判然としません。
総論。本クラウドファンディングを、他ファンドと比較・ランキングすると…
利回りは高いですし、貸付期間は短いので、その点に関しては、それなりに魅力のあるファンドなのだろうと理解します。
しかし、保全に関する情報については、記載不足の感を否めぬ部分が多く、掲出されている情報だけをもってして、「保全の効いているファンドだ」と納得することは、至極難しいのではなかろうか、と思料します。
勿論、私の個人的な所見です。
本記事執筆現在の資金応募状況は
引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=3034
↑
私の憂慮を他所に、既に100パーセントの資金調達が完了している模様です。
各点、小心者の私の、単なる杞憂で終われば、良いのですが…。
まとめ
記事中には、私の個人的な見解が、多々、含まれておりますが、
あくまでも、その限りにおいて、
少しでも、「これからクラウドファンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、
小ブログの管理人として、嬉しい限りです。
なお、私は現在、国内23社のクラウドファンディング事業者に、資金を分散投資中であり、
本記事にて取り上げた業者のファンドにも、出資をしています。
そんな私が、国内23社中、厳選した3社のみ、「おすすめ事業者」としてご紹介しておりますのが、下記の別記事となります。
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それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。